Guitar Heroes

Yvette Young

公開日: 2021 年 9 月 14 日

読了時間:2分

コインランドリーでギターを抱えて洗濯機の上に座るイヴェット・ヤング

COVET(コヴェット)のYvette Young(イヴェット・ヤング)は実に個性的なプレイヤーで、ピアノスタイルのコードタッピングに独特なコードと美しいチューニングを組み合わせ、ユニークなサウンドを生み出す。このギター・ヒーローズの記事では、彼女の生い立ち、使用している機材、そしてプレイスタイルを紹介する。

ヒストリー

Yvette Youngはクラシック音楽を聴いて育ち、ピアノと共に音楽の道を歩み始めた。両親は音楽家で、彼女は4歳からレッスンを受け始める。Yvetteは高校在学中、ストレスによる衰弱と摂食障害に悩まされ、それらが原因で心臓にも異常をもたらしもしたが、そんな暗い入院生活の中でギターに出会うこととなった。彼女は聴くことから学び始め、音楽への情熱を再発見した。

床に横たわり、ギターとペダルボードの前で微笑むイヴェット。
ストロボライトの前でギターを弾くイヴェット

Youngのユニークな演奏スタイルには、オルタナティヴ・チューニング、複数のハンマー・オン、プル・オフ、タッピングが随所に散りばめられている。

Youngはカリフォルニア大学で美術の学士号を取得。彼女は常にアーティストであった。そのアートスタイルは、カスタムギターのデザインやYoungのアルバムアートワークからも見ることができる。2014年にEP『Acoustics』をリリースし、2017年にその続編もリリース。これらのEPでは、オルタナティヴ・チューニング、複数のハンマー・オン、プル・オフ、タッピングを駆使したYoungのユニークな演奏スタイルが披露され始めた。彼女はまた、David Adamiak(デビッド・アダミアク)とForrest Rice(フォレスト・ライス)とともにマスロックバンドCovetでも活動している。

使用機材

アコースティックギターはMartinとYamahaのものを使用。エレクトリックギターはStrandbergのギターを弾いた後、Ibanez Talmansに移行し、自身のシグネチャーギターIbanez YY10 Talmanを発表した。アンプは主にVoxを使い、ペダルに関してはGround ControlのAmaterasuプリアンプペダルやEarthquakerのWardenコンプレッサーをライブで、スタジオではLo-fi Junkyコンプレッサー、さらにギターのボリュームを上げるためににMXRのベースオクターブなど、さまざまなものを使用している。

メロディーをフレットボード上で長い時間追いかけながら、ギターで呼応するようなハーモニーを作り出す。

ギターを弾くイヴェット。
ステージでペダルボードの前で演奏するイヴェットのモノクロ映像

演奏スタイル

Youngはクラシックと理論を学んだことで強固な音楽的基盤を持っているが、彼女の演奏スタイルに関しては、主にバンドToe(トー)とAmerican Football(アメリカンフットボール)が使用するサウンドとオルタナティヴ・チューニングに影響を受けている。彼女はまた、バロック音楽に見られるポリフォニックなメロディーからインスピレーションを得て、より厚みのあるサウンドを作り出す。彼女の音楽制作におけるもうひとつの手法は、ヴォーカルのメロディーに着目し、そのメロディーを指板上で長い時間追いかけながら、ギターで呼応するようなハーモニーを作り出すことだ。

Youngは両手でタップ、スライド、ハンマー・オン、プル・オフなどを駆使し、FACGAE、DADF#AE、FACGBEなどのオープン・チューニングと組み合わせる。

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